Article 399 at 2/05/05 09:45:37 From: tkoike@hydra.t.u-tokyo.ac.jp Subject: [game-jp:0399] Aqua 打ち上げ ( 三報）

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Date:  Sun, 5 May 2002 09:45:36 +0900
From:  Toshio KOIKE <tkoike@hydra.t.u-tokyo.ac.jp>
Subject:  [game-jp:0399] Aqua 打ち上げ ( 三報）
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皆様，小池です．

カリフォルニア特有の低い雲が閃光で輝き，デルタⅡ型ロケットが
ゆっくりと持ち上がりました．大歓声のうちに，ロケットはまもな
く轟音を残して雲の中に消えましたが，打ち上げセンターから送ら
れてくる情報は，固体ロケット切り離し，衛星切り離し，太陽電池
パネル展開等を次々と告げ，水循環観測衛星Aquaの打ち上げ成功を
確信しました．

NASDAが開発した改良型マイクロ波走査放射計（AMSRE)も順調で，
これまでの経過は下記の通りです．

2:55　Aqua打ち上げ
4:50　AMSR電源投入
7:00　AMSRアンテナ展開
7:55　AMSR本体のラッチ開放
8:16　4回転/分で準備段階の回転を開始
（時刻は米国西海岸夏時間）

今後の予定は下記の通りで，

打ち上げ9-11日後　4回転/分→40回転/分高速回転へシフト
打ち上げ11日後　　AMSR運用モード開始

次の技術的課題は，Aquaの姿勢を保ちながら，1.6mのアンテナを
もつ巨大なAMSREを回転させることです．AMSRE並びに衛星上のカ
ウンターバランスを調整しながら段階的に進められます．

私は，Aquaプロジェクトサイエンティストのパーキンソン博士と
干渉型赤外サウンダー（AIRS）チームリーダのシャヒーン博士，
AMSREチームリーダの柴田博士（気象研）とともにNASAのWebcast
に参加しましたが，これも大変エキサイティングな経験でした．
Webを通して世界各国から寄せられる様々な質問に忙しく答えなが
ら，打ち上げ１時間前から打ち上げ後２時間までインタビュー形
式で番組が進められました．残念ながら日本語が使えないことが
放送開始直後に判明し，日本からの参加は限られましたが，面白
い質問を色々寄せていただき有難うございました．インタビュー
で計画を紹介し，質問に答えながら，随時打ち上げビデオやアニ
メーションを挟んで進めていくNASAの番組組み立ての上手さに感
心しました．最後にはNASAのアスラー局長も参加され，一段と盛
りあがって番組を終了しました．番組の内容は，
http://aqua.nasa.gov/outreach/webcast.html
のarchive（アーカイブ）を通して再度みれるようになります．
現在は編集中でまだ公開されていません．"4/5/02"というのが
登録されましたら，見ていただけると様子がおわかりいただける
と思います．



In message "Aqua打ち上げ(ニ報）",
Toshio KOIKE wrote...
 >皆様，小池です．
 >
 >バーデンバーグ空軍基地近くのカリフォルニア州サンタマリアに５月
 >２日夕刻到着しました．早速ＮＡＳＡ本部のメンバーのエスコートで
 >基地内の発射場に案内いただきました．Aquaを搭載したデルタ２型ロ
 >ケットは発射塔の中に入っているのでその姿を見ることはできません
 >が，スペースシャトルの着陸で世界中で馴染みになったバーデンバー
 >グ空軍基地の長い滑走路のすぐ脇でカウントダウンを待っていまし
 >た．打ち上げは日本時間で５月４日１８時５５分から１０分以内とい
 >うことで，現在の所，全てのスケジュールが順調に進んでいます．先の
 >emailでは東海岸時間と太平洋時間，冬時間と夏時間などが混乱して，
 >誤った時間をお知らせして済みませんでした．
 >
 >ご存知のようにAquaには，わが国が開発した改良型マイクロ波走査放
 >射計(AMSR)が搭載されており，土壌水分，積雪，降水のほかに，海洋
 >上の水蒸気，雲，海面風，海面温度，海氷の観測が行われます．ま
 >た，ＮＡＳＡが開発した干渉型赤外サウンダーは海陸を問わず大気中
 >の温度・水蒸気のプロファイルを観測することができます．さらに，
 >米国とブラジルで開発したマイクロ波サウンダー（AMSU-A, HSB）は
 >雲の状態によらず海洋上の大気中の温度・水蒸気のプロファイルを観
 >測します．なお，AquaにはＮＡＳＡのＥＯＳ計画１号機として先に打
 >ち上げられたTerraと同様に中分解能画像スペクトロメータ（可視・
 >赤外放射計，MODIS)や地球放射エネルギーシステム(CERES)が搭載さ
 >れており，Terraが午前の観測軌道，Aquaが午後の観測軌道であるた
 >めに，両者を組み合わせて，様々な大気，陸域，海洋現象の日周変化
 >を観測することができます．
 >
 >打ち上げまで約２４時間となりましたが，今後のスケジュールは下記
 >の通りです．
 >５月４日（日本時間）
 >04:30		Aquaサイエンス会議
 >11:00		記者会見
 >12:30-13:30	写真撮影（ロケット全体を見ることが可）
 >13:30より	燃料装填
 >18:55		打ち上げ
 >
 >Webcastは４日１７時１０分（日本時間）に開始される予定です．下
 >記がアドレスです．
 >http://aqua.nasa.gov/outreach/webcast.html
 >インターネットエクスプローラを使って，５月２日に行われた打ち上
 >げ前のWebchatを見る（聞く）ことができます．私もはじめての経験
 >ですが，連休の合間を見て接続して見てください．日本語で大丈夫と
 >のことでした．
 >
 >In message "Aqua打ち上げ",
 >Toshio KOIKE wrote...
 > >皆様，東京大学大学院工学系研究科の小池です．
 > >
 > >水循環観測衛星「Aqua」の打ち上げがようやく決まりそうです．
 > >今の所，米国東海岸時間５月４日午前２：５５となっており，日本
 > >時間同日２０：５５です．Aquaの内容，打ち上げ日程の最新バー
 > >ジョンは，下記をご覧下さい．
 > >http://aqua.nasa.gov/
 > >
 > >私はただ今より，米国カリフォルニア州バーデンバーグ空軍基地の
 > >打ち上げ場に向かい，打ち上げ直後よりNASAのWebを通した日本人向
 > >けWebcastのキャスターを引き受けることになっています．下記がア
 > >ドレスです．
 > >http://aqua.nasa.gov/outreach/webcast.html
 > >
 > >内容は行ってみないと良くわからないのが実情ですが，現地から新
 > >情報を送りますので，連休中もしwebが利用できる環境にありました
 > >ら，接続してみてください．
 > >
 > >++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
 > >小池俊雄
 > >〒113-8656　東京都文京区本郷7丁目3-1
 > >東京大学大学院工学系研究科社会基盤工学専攻
 > >Dr.Toshio KOIKE, Professor
 > >Department of Civil Engineering
 > >University of Tokyo
 > >Bunkyo-ku, Tokyo 113-8656, Japan
 > >Phone +81-(0)3-5841-6106,  Fax +81-(0)3-5841-6130
 > >E-mail: tkoike@hydra.t.u-tokyo.ac.jp
 > >++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
 >
 >++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
 >小池俊雄
 >〒113-8656　東京都文京区本郷7丁目3-1
 >東京大学大学院工学系研究科社会基盤工学専攻
 >Dr.Toshio KOIKE, Professor
 >Department of Civil Engineering
 >University of Tokyo
 >Bunkyo-ku, Tokyo 113-8656, Japan
 >Phone +81-(0)3-5841-6106,  Fax +81-(0)3-5841-6130
 >E-mail: tkoike@hydra.t.u-tokyo.ac.jp
 >++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

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小池俊雄
〒113-8656　東京都文京区本郷7丁目3-1
東京大学大学院工学系研究科社会基盤工学専攻
Dr.Toshio KOIKE, Professor
Department of Civil Engineering
University of Tokyo
Bunkyo-ku, Tokyo 113-8656, Japan
Phone +81-(0)3-5841-6106,  Fax +81-(0)3-5841-6130
E-mail: tkoike@hydra.t.u-tokyo.ac.jp
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